パタゴニア
ウシュアイア周辺

 パタゴニア最南部、ビーグル水道に面した町ウシュアイアは世界最南端の町としても知られ 南極探勝の基地にもなっています(実際にはさらに南にビーグル水道を挟んで、チリ領 ナバリノ島にプエルトウィリアムスという集落があります)。
 町中には設備の整ったホテルやレストランがあり、周辺観光の基点になっています。 町を一歩出ると大自然で、ティエラ・デル・フエゴ国立公園内にあるビーバー営巣地などは 一見の価値ありです。ただ、ビーバー自体はなかなか見るのは難しいとのことですが。
 また、ビーグル水道クルーズは、所要時間によっていくつかのコースがあるようでしたが、 私たちは長い1日コースに乗船しました。途中、オタリアやペンギンが集まる島なども あり、近くに寄ってくれます。船内にはレストランもあり、食事を楽しみつつ 最果ての風景をのんびりと満喫する旅は最高の思い出になりました。

ウシュアイア空景

 ブエノスアイレスからの飛行機の中から写したウシュアイアの町です。 手前の海がビーグル水道、奥の山々がティエラ・デル・フエゴ国立公園になります。
 ビーグル水道を挟んだ対面にはチリ領のナバリノ島があります。このナバリノ島には 世界最南端の集落プエルトウイリアムスがあり、クルーズ船から遠景で見ることができますが、 やはり一度訪れてみたいですね。

メイン通り -サン・マルティン通り-

 サン・マルティン通りには銀行、レストラン、スーパー、土産品店、 そしてゲームセンターまであり、ウシュアイアで一番賑やかな通りです。
 レストランではここの名物「セントージャ」が食べられる店や、アルゼンチンでは定番の アサード料理店もありました。また、この通りの突き当たりには海軍基地がありました。

 ウシュアイアの港です。手前に停泊している船はクルーズ船です。 私たちもここからビーグル水道クルーズに出かけました。
 また、後ろには比較的大きな船が停泊していますが、大型船も停泊できる港となっています。 ウシュアイアは南極クルーズの基地とのことですので、いつか参加してみたいですね。

海軍基地

 サン・マルティン通りの突き当たりにある海軍基地です。この施設は昔は刑務所 だったそうです。
 ここから海側に下ると、世界の果て博物館があります。 そこではパスポートにスタンプを押してもらったり、切手を買ってはがきを出したりすることができました。

アサード料理店の厨房

 私たちが夕食を食べたアサード料理店の厨房です。左下にはアルゼンチンの名物料理 「パリジャーダ」が見えます。私たちもこのお店でパリジャーダを食べましたが、とてもおいしかったです。
 ちなみに別の日の夕食で、ウスアイアの名物とされるセントージャ・ナチュラルを食べましたが、 こちらは要するにカニのほぐし身で、もちろんワインとあっておいしいですが、独特の郷土料理を想像 していると、ん?と思うかも。

ビーグル水道クルーズ
-オタリアの群れる島-

 ウスアイアからビーグル水道をクルーズするコースはいくつかありますが、私たちは 丸1日の長いコースに乗船しました。
 写真はクルーズ途中で出会ったオタリアが群れる島です。オタリアはアシカ科の動物です。 島の上にいるのは海鳥です。ここ以外にも海鳥だけが無数に群れる島など、クルーズ中にはたくさんの 動物、鳥類に会えました。

ビーグル水道クルーズ
-ペンギンの群れる島-

 オタリアの群れる島からさらに東へ進むと、たくさんのペンギンが群れる島があります。
 上陸はできませんが、海岸線ぎりぎりまで船を近づけてくれるので、間近で見ることができます。

ビーグル水道クルーズ -プエルトウイリアムス-

 ウシュアイアからビーグル水道を東に向かってしばらく行くと、右側に 集落が見えてきます。チリ領ナバリノ島にあるプエルトウィリアムスという集落です。 もとは軍の施設だったようですが、今ではホテルやレストラン、スーパーなど一通りの お店もある集落です。
 ここが一般の集落としては、ほんとうの世界最南端の村になるようです。

ビーグル水道クルーズ -Harberton牧場-

 私たちが乗船したクルーズコースはビーグル水道を東進し、Harberton牧場で上陸、 見学、休憩をして引き返します。
 Harberton牧場はフエゴ島初の牧場で、現在では観光スポットとなっています。 入植時の道具や船などが展示されていたりして、ガイドさんが説明してくれました。

ティエラ・デル・フエゴ国立公園
-ビーバーダム-

 ウシュアイアから西へ車で約1時間、ダートの道を走行するとティエラ・デル・フエゴ 国立公園に着きます。
 この公園内にはビーバーが生息しており、写真のようなビーバーが作ったダムを見ることができます。 またすごく運がいいとビーバー本人にも会えるそうですが、残念ながら私たちは会えませんでした。

ティエラ・デル・フエゴ国立公園
-ラパタイア湾-

 公園内の道路を終点まで走ると、そこにはラパタイア湾が広がります。 ラパタイア湾周辺はキャンプ場が点在し、ハイカー、トレッカーが多く訪れていました。
 ハイキング途中では、ナンキョクブナ原生林が見られたり、ニレの木には昔、先住民が食べていたと いわれるインディオのパンと呼ばれる珍しいキノコがなっていたり、さらに水辺ではカウケンと 呼ばれるパタゴニア特有の野鳥が見られたりなど、多くのポイントがあってとても楽しいです。

ティエラ・デル・フエゴ国立公園
-インディオのパン-

 ハイキングの途中で見かけたインディオのパンと呼ばれるキノコです。
 昔、この地に住んでいた先住民がフエゴ島の厳しい自然の中で、このキノコを食料にしていたことから そう呼ばれるようになったとのことでした。