ブリークから先、FO鉄道、RhB鉄道の区間はアルプス山中深く、山岳鉄道の色合いが濃くなっていきます。
その山間に町が点在し、そこからさらに山間のリゾート地やスキー、登山の基点となっています。
夏場はまさに写真などで見かけるアルプスの風景が広がる地域ですが、冬場はスキーヤーの天国です。
沿線には本格的なスキー場が点在し、スキー場を梯子する人もいるようで、スキーブーツのまま鉄道に
乗り込んでくる人も見かけました。
私はクリスマス時期だったので、それなりの雰囲気もあってよかったのですが、普通の観光には夏場
の方がいいかもしれませんね。
夕暮れのフィーシュ駅
FO鉄道のフィーシュ駅です。フィーシュはこの地域の中心地ですが山間の小さなスキーリゾートです。
鉄道駅のすぐ近くにはエッギスホルンへ登るゴンドラリフトの駅があり、登った先にスキー場があります。
また小規模な宿が町中やゴンドラリフトを登った先にいくつもありました。
フィーシュ
スキーリゾートだけあって私が行った時もスキーヤーで賑わっていました。
エッギスホルンからはヨーロッパ最大といわれるアレッチ氷河や、その先にユングフラウ、メンヒなどの
名峰を望むことができます。私たちもここまで来て見に行かない選択肢はないだろうということで、
さっそく翌日ゴンドラリフトで登頂することにしました。
エッギスホルン
ゴンドラリフトを乗り継いで到着したエッギスホルンから見た風景です。
ここからの風景はアルプスを上から見渡すような、360度の大パノラマでした。
晴れていればアレッチ氷河の先にユングフラウ、メンヒといった名峰を望むことができる
とのことです。しかしそういった素晴らしい景色は夏がいいようです。冬は一面雪でアレッチ氷河も
大雪原にしか見えず、しかも強風が吹いて寒くてのんびり景色を楽しむ状況ではなかったです。
ちなみに屋内から見れる展望台もありました。
アンデルマット
アンデルマットもスキーリゾートの町で、町自体は小さいですが大きなホテル
やレストランも建っています。
ここも町中からゴンドラリフトでスキー場に行くことができ、すぐさまスキーを楽しむことができます。
ただ、ここから先多くの駅で、駅前がスキー場になっているので、気軽に梯子ができ、実際に
スキーウェアにブーツ履きで板抱えて電車に乗り込んでくる人も多く見かけました。
レーティッシュ鉄道 -ディセンティス駅-
アンデルマットを出たFO鉄道はオーバーアルプ峠を越え、 険しい山岳地帯を抜けるとディセンティスに到着します。ここでブリークからずっとお世話になってきた FO鉄道とはお別れです。これから先はレーティッシュ鉄道(RhB)に乗り換え、クールへと向かいます。
クール
街中のカテドラル付近です。
ブリーク以来アルプスの深い山の中を通ってきたので、久々の街といった感じです。
クールの街は駅前付近は近代的な雰囲気もありますが、旧市街へ行くと古い歴史を感じさせる建物や、
石畳の通り、複雑に入り組んだ階段など非常に趣がありました。
旧市街のザンクトマルティン教会付近のレストランで昼食をとりましたが、アットホームな雰囲気で
店の人が一生懸命料理の説明をしてくれてとても親切でした。
マイエンフェルトの町とハイジの山
マイエンフェルトは鉄道の駅はありますが、ローカルな駅で列車の停車本数が少ないため、
PTTバスの利用が便利です。
駅前に小さな売店があり、ここで日本語の解説の載った観光マップをもらえました。
これは付近の詳しい地図が載っていて、ハイキングコースが色分けされていてとても重宝しました。
写真は鉄道高架橋の上から撮ったマイエンフェルトの町とアルプスの少女ハイジの舞台となった山々です。
ハイジの山へ向けてハイキング
ハイジの舞台となった山へ向けてハイキングの途中です。両側にはぶどう畑が広がり、
美しい山々に囲まれたのどかな農村風景が続きます。
最初に向かったウンターロッフェル集落には、ハイジの本の挿し絵に描かれた泉があるとのことでしたが、
冬期で雪に埋もれて凍り付いていました。
次にオーバーロッフェルの集落があり、ここは山を降りたハイジが住んだとされる家があります。
ただ人が住んでいるので中は見れませんでしたが。
ハイジの泉
ハイジを記念して作られた泉です。
実はこのとき、アニメでもお馴染みのハイジの山小屋を目指していたのですが、深い雪で除雪されておらず、
地図にあるハイキングコースは行けませんでした。考えてみれば当然かもしれませんが、観光マップのハイキング
コースは夏季向けのものなのでしょう。
しかたなく断念して、まだ行けそうなハイジの泉の方へ来た次第です。こちらも結構雪の積もった森の中の道でしたが。
ホテルハイジホフ
マイエンフェルトからハイジの山小屋へ向かう途中の高台にある一軒宿、
ホテルハイジホフ(ハイジの家)です。私たちはハイジの世界観をより体験したくここに宿泊しました。
ホテル自体は山小屋風の小さなホテルですが、中は清潔で設備も整っていて快適でした。
また高台にあるので部屋やレストランの窓からはとても眺めがよかったです。
バートラガーツの駅前
ハイジのストーリーにもラガーツ温泉として登場したバートラガーツは、
マイエンフェルトから鉄道、バスを利用して行けますが、周辺の景色が良く近いので歩いて行きました。
歩いて約30分です。
バートラガーツは温泉保養地(バートは温泉の意)で、立派なホテルもいくつかあり、
長期療養をする人が多いそうです。一般の人も入れる入浴施設もあるそうで、私も次回は温泉を目的として
1週間くらいは滞在してみたいと思っています。
PTTバス
スイスではよく利用させてもらった乗合バスです。スイスでは郵便局をPTTと呼び、
PTTバスも初めは郵便を運んでいたのが始まりだそうです。
FOやRhBなどの鉄道も利用しましたが、やはり小回りが利くのはバスですね。
ただ、郊外を走るバスはけっこうスピードを出していて、日本の乗合バスはゆっくりめが多い感じなので
対照的だなと思いました。