エジプト
ルクソール周辺

 ルクソールはその昔テーベと呼ばれ、王朝時代の一時期には首都として栄えた町です。
 ナイル川を挟んで東岸と西岸に分かれ、東岸はかつて生者の町として都が置かれ、現在も町の中心は こちらにあります。また東岸にはカルナック神殿やルクソール神殿などの遺跡があります。
 一方西岸はかつて死者の都(ネクロポリス)と呼ばれ、古代エジプトの人々の墓地として利用された ところであり、王家の谷やハトシェプスト女王葬祭殿、王妃の谷などの遺跡があります。
 王家の谷には歴代王の墓があり内部を見学することができますが、そこに納められていた豪華な副葬品 のほとんどは、盗掘されて略奪されてしまいました。しかし唯一残されていたのがあのツタンカーメン王の墓であり、 その副葬品はカイロの考古学博物館で見ることができます。ツタンカーメン王の墓には、今も王のミイラが 安置されています。

ウィンターパレスホテル

 ナイル川沿い、ルクソール神殿近くにある歴史あるホテル 「ウィンターパレス」です。
 眼前にはナイル川とそこに停泊するクルーズ船が見られ、ルクソール神殿までは歩いて 行ける位置にあり、観光にはベストな立地です。 内部も立派で、ルクソールでは高級なホテルです。

観光馬車

 ルクソールではいたるところで観光馬車が見られ、馬車に乗って町を観光することができます。
 例によって料金は交渉次第なので、しっかり交渉して納得してから利用したほうがいいです。 中にはあとで高額のチップ(バクシーシ)を要求してくる悪質な操者もいるようです。

ルクソール神殿

 TVや雑誌などにもよく登場するルクソール神殿は、ここから北へ約3kmほど行ったところ にあるカルナック・アメン大神殿の付属神殿で、昔は両神殿の間をスフィンクスの並ぶ参道で 結ばれていたようです。
 写真の第1塔門の左右には、ラムセス2世の像とその手前にオベリスクが建っていますが、 オベリスクは左の1本しかありません。右にあったオベリスクは、現在パリのコンコルド広場にあります。

カルナック・アメン大神殿

 カルナックにはこのアメン大神殿のほかにも、ムゥト神殿やメンツ神殿などいくつかの 神殿がありますが、このアメン大神殿はアメン神に捧げられているエジプトの中でも最大級の神殿で、 とにかく大きくて広いです。
 アメン神はルクソールがかつてテーベと呼ばれ、王国の首都であった時代に、太陽神ラーと結合して アメン・ラーとなり、国家の最高神として信仰されていた神です。
 写真はそのスフィンクス参道と第1塔門です。

アメン大神殿第2塔門

 アメン大神殿の第1塔門を入ったところの中庭から見た第2塔門です。 その向こう側には壮大な大列柱室があります。
 アメン大神殿では毎夜音と光のショーが催されていて、神殿に響き渡るナレーションにしたがって、 第1塔門から順次内部に進んでいきます。私が行ったときにはナレーションが英語の回であったため、 内容がよくわからないところもありましたが、日本語の回も週1回あるようでした。

アメン大神殿前の土産物店

 ここの土産物店もガラベーヤ以外にいろいろなものが売っていました。 ルクソール神殿の前や町中にも土産物店があるので、いろいろ吟味して安く買うといいですね。

メムノンの巨像

 巨像はアメンホテプ3世です。
 かつてはこの像の後にアメンホテプ3世の葬祭殿がありましたが、後の王がこれを石材として使用するために 破壊してしまったそうです。今もその名残がごく一部に残っています。もし破壊されずに残っていたとしたら、 後方のスペースから想像するに、さぞ大きな葬祭殿が見れたことでしょう。

ハトシェプスト女王葬祭殿

 エジプト初の女王であるハトシェプスト女王の有名な葬祭殿です。
 この葬祭殿は、下から順に第1テラス、第2テラス、第3テラスの3層構造になっており、私が訪れたときは 第2テラスのみが見学可能でした。
 第2テラスの左奥にはハトホル神の礼拝所があります。また奥の柱廊の壁には、当時プント(現ソマリア) との交易の様子が描かれた壁画が残っています。

ルクソール西岸クルナ村の集落

 王家の谷から王妃の谷を結ぶ道路沿いには、砂漠の岩山地帯のふもとに写真のような集落が 点在しています。村の後の岩山にも、貴族の墓などの遺跡が点在しています。
 緑のない砂と岩の地での生活は厳しい環境かと思いますが、どんな暮らしをされているのか少し気になります。

王家の谷 -ツタンカーメン王の墓-

 王家の谷にあるツタンカーメン王の墓の入口です。ちなみに内部は撮影禁止です。
 内部には現在も王のミイラが安置されており、その周囲には見事な壁画が描かれています。
 なお、発掘された副葬品のほとんどは、カイロのエジプト考古学博物館にあります。

王家の谷 -ラムセス6世の墓-

 こちらはラムセス6世の墓の玄室です。この墓は壁画の保存状態がよく、 玄室に通じる通路などにも見事な壁画が残されています。ライトアップが幻想的な雰囲気を 醸し出していますね。

王家の谷 -トロッコ列車-

 王家の谷のレストハウス前から王墓が集中している場所までは少し距離があり、 このトロッコ列車が往復しています。ただ歩いてもそんなにたいした距離ではないので、時間があれば ゆっくり周囲を見ながら歩いていくのがいいでしょう。
 ちなみにこのトロッコ列車の料金は片道50ptでした。

王妃の谷

 王妃の谷は、王家の谷に比べてこじんまりとまとまっていて墓の数も少ないですが、 訪れる人も少ないのでゆっくりと見学できます。
 ラムセス2世の王妃ネフェルタリの墓や、ラムセス3世の王子アメンヘルケプシェフの墓などがあります。

王妃の谷 -ネフェルタリ王妃の墓-

 ラムセス2世王妃ネフェルタリの墓の入口です。
 内部は撮影禁止で、1日150人の見学者制限があり、しかも最大10分の時間制限もあるというたいへん厳しい 見学制限でしたが、内部の壁画はとても美しく見事で、機会があれば必見の遺跡です。

王妃の谷 -土産物店-

 王妃の谷の土産物店です。ここも他の観光地同様、歩いていると盛んに寄って来て品物を 売り始めます。
 他の観光地の土産物店と同様、「ワンダラー」とか「ファイブダラー」とか言って声を掛けてくることが 多いです。が、たいていそれはただの呼び込み文句で実際の値段は違います。