エジプト
シナイ半島

 シナイ半島はアフリカ大陸とアラビア半島の間、紅海に突き出た三角形状の形をした半島で、大半が砂漠と 岩山地帯です。しかし沿岸部は世界一美しい海といわれる紅海に面しており、リゾート地が点在しています。 中でも半島先端部にあるシャルム・エル・シェイクは、大きなリゾートホテルが建ち並び、紅海を代表する リゾートとなっています。
 また半島西岸はアフリカとアジアの接点でもあり、両大陸の間には紅海と地中海を結ぶスエズ運河があります。
 シナイ半島南部の内陸部には、旧約聖書の中でモーゼが十戒を授かったとされる地、シナイ山があります。 シナイ山は標高2285mの岩山で、頂上まで登山道があり登れるようになっています。
 シナイ山の麓にはセント・カテリーナという小さな町があり、シナイ山登頂の基地としていくつかのホテルが 建ち並んでいます。またシナイ山の登山口手前には、世界最古のギリシア正教会修道院「セント・カテリーナ修道院」 があります。シナイ山頂上から見る御来光は、周囲の岩山に照り返るオレンジ色の光を受けてとても美しく、 一時、非現実的な世界に入った感になりました。

スエズ湾のリゾート地

 シナイ半島西岸、紅海スエズ湾沿いにあるリゾートです。このスエズ湾を北上していくと スエズ運河に通じていて、地中海へと抜けることができます。
 このあたりにはリゾート村がいくつか点在し、別荘としての物件も多く建ち並んでいるそうですが、 一般のエジプト人にはとても手の出ない価格だそうです。

シナイ山への道

 スエズ湾沿いの道路から離れて内陸部に入ると、周囲の風景は岩山砂漠地帯となります。
 写真はその不毛の岩山地帯で数少ないナツメヤシの生える小村です。このような一帯をひた走り、 シナイ山の麓の町、セント・カテリーナへと向かいます。

ホテル「セント・カテリーナ・プラザ」

 セント・カテリーナにはいくつかのホテルがありますが、このホテルは比較的新しく 設備の整ったホテルです。
 私たちはシナイ山頂からの御来光を見るために12月31日このホテルに泊まりましたが、 翌朝は深夜2時起きで暗い中の登山となりけっこうハードでした。が、それだけに山頂からの御来光は 眠気も疲れも吹っ飛びました。

シナイ山への登山道

 シナイ山への登山道で、らくだで登ってきた人の終点の休憩所です。 ここから先はみんな歩いて頂上を目指さなければなりません。
 休憩所には飲み物やお菓子類などが売っていて、水などはここで補給することができます。
 写真は下山時に撮ったものですが、行きにここを通ったときは当然まだ日が昇っておらず暗い 夜道でした。

シナイ山への登山道

 らくだの終点から先は少し歩くと次の休憩所があり、そこから先は頂上までずっと 石段が続いています。
 写真はその石段の始まる前の休憩所付近なのですが、なぜかここまでらくだが来ていました。 らくだの後には石段を通る人々が見えます。この石段が頂上まで延々と続きますが、疲れた人の ために背中を押して補助してくれるサービスを提供する人もいました。もちろん有料です。

シナイ山頂上

 シナイ山の頂上にて初日の出を待つ人々です。
 この日は21世紀の幕開けの初日の出でもあり、たくさんの人が頂上で御来光を拝みに登ってきていました。
 頂上は日が出る前は寒いので、じっと座って待つ間の防寒対策が必要です。登っているときと、 日が出てからは暖かく、逆に下山時は日が登ってくると冬でも暑いですが。。。

シナイ山頂上から拝む21世紀の夜明け

 山頂から眺める御来光です。
 この日の日の出は6時半頃でした。それまでは寒さに耐えながら、まだかまだかとじっと待っていましたが、 この瞬間は誰もが寒さを忘れて立ち上がり、美しい日の出に見入ったり、夢中でシャッターを押したりしていました。

シナイ山頂からの眺め

 朝日に照り返る周囲の山々も、とても美しく感動的な眺めです。
 草木一つ生えない不毛の岩山の連なりは、どこか地球外の星に来たような壮観な風景ですね。

シナイ山登山口とセント・カテリーナ修道院

 セント・カテリーナ修道院横の道を進み裏手に回ると、らくだがたくさん待機する 登山口に出ます。
 下山時もこのセント・カテリーナ修道院の大きな壁が遠くから見通せて目標になります。

セント・カテリーナ修道院

 岩山の谷あいに佇む修道院の外観と、その手前にあるゲストハウスです。
 この修道院の始まりは4世紀の始め頃で、高い壁に囲まれた現在の修道院の基礎が築かれたのは、 6世紀になってからのことです。
 この修道院にはキリスト教徒であることを宣言し、改宗を拒んだために処刑された、 聖カテリーナの遺骨が安置されています。

セント・カテリーナ修道院内部

 中庭から見た教会堂(写真左)です。
 内部はギリシア正教らしい荘厳な雰囲気と、美しいイコンが多く飾られていました。教会堂内部は撮影禁止です。
 さらに敷地内には、モーゼの井戸や燃える柴、神がモーゼの前に現れた場所など、 モーゼにちなんだスポットがいろいろとあります。

セント・カテリーナ修道院
-駐車場前の土産物店-

 修道院駐車場前には、例によって土産物店が並んでいます。 修道院はここから歩いて15分ほど行ったところにあります。
 みやげはどこも同じような品揃えですが、ここにはアラバスター製の置物などが多く売ってました。 修道院まで歩く道沿いにも、子供などがアラバスターを持って売りに来たりします。
 らくだ使いも何人かいて、乗らないかと誘ってきたりもしました。

ワディ・ガザラ

 セント・カテリーナからシナイ半島先端部に位置するシャルム・エル・シェイク に向かう途中のワディ・ガザラと呼ばれるところです。
 ワディとは砂漠地帯によく見られる涸れ川、ガザラとはアフリカに生息するガゼルのことだそうです。
 ここで写真を撮っていたらベドウィンの人々が集まってきました。

シャルム・エル・シェイク
ホテル「コーラル・ベイ」

 ホテルの敷地から見た紅海です。シャルム・エル・シェイクは紅海に面した リゾート地で、このホテルも広大な敷地を持つリゾートホテルです。
 時期は1月にもかかわらず、日中はとても暑く、Tシャツなどが必要です。海やプールにももちろん入れます。

シャルム・エル・シェイク空港

 なんとなく南国的ムードの漂うシャルム・エル・シェイク空港です。 カイロやルクソールなどへの便があります。
 町は空港から南に15kmほど行ったところにあります。その途中にはナアマ・ベイ という 高級リゾートホテルが集まった地域があります。