アブシンベルはエジプト最南部、スーダンとの国境に近いナセル湖のほとりにあります。 町自体は小さいですが、ここには有名なアブシンベル神殿があります。この神殿を建設したのは ラムセス2世、今から約3300年前の時代です。ナセル湖のほとりに立ってこの神殿を見ていると、 そんな大昔にこんな辺境の地に、ラムセス2世はどうやってこんなに大きな遺跡を建てたのだろうと、 つくづく感心してしまいます。そんなことを考えながら、当時の世界に思いを馳せるのもいいかも。
アブシンベル大神殿
正面から見たこの写真はガイドブックやパンフレットではお馴染みですね。
正面4体の巨像はラムセス2世で、高さは20mもあります。
左から2番目の像は、顔と胴体の部分が崩れてしまって、その岩塊が像の真下にありました。
この神殿はもともと約110mほど手前側にあったのですが、アスワンハイダム建設によりナセル湖に水没して
しまうため、現在のこの位置に移されました。実際写真の後ろ側にはナセル湖が広がっています。
アブシンベル大神殿内部
神殿の内部に入ると、まずラムセス2世の8体の立像の並ぶ列柱室があります。
そしてその奥に前室、さらに一番奥には至聖所があります。
列柱室のラムセス2世像の裏側には、見事なレリーフが描かれています。それにしても入口の巨象といい、
内部の立像といい、ラムセス2世という人は、自己顕示欲の強い人だったのでしょうか。
アブシンベル小神殿
小神殿はラムセス2世が王妃ネフェルタリのために建造した神殿です。
正面にはラムセス2世の立像とネフェルタリ王妃の立像があります。
この神殿もナセル湖水没のため、現在のこの位置へ移されました。
アブシンベル小神殿内部
小神殿も大神殿と同じように、入口を入るとまず列柱室があり、その奥に前室、 最奥に至聖所があります。列柱室はハトホル神やイシス神、ネフェルタリの美しいレリーフが描かれていました。
アブシンベル神殿への道
空港からのシャトルバスを降りて、アブシンベル神殿へ向かう途中の道には、土産物店が
軒を連ねています。
観光客が通ると盛んに声を掛けてきます。ここでの買い物ももちろん値段交渉が必要です。
また汚かったり、壊れかかったような品物もあるので、買うときは品物をよくチェックして買うほうがいいです。
アブシンベルの町
川の対岸にアブシンベルの小さな町が広がっていました。
大半の人は、飛行機で訪れて神殿を見学して、そのままUターンしてしまうようですが、
アブシンベルにはホテルもあるので、ここで1泊してじっくりと神殿を見学し、ナセル湖畔でのんびりするのも
いいかもしれませんね。