エジプト遺跡
ギザ・サッカーラ

 カイロの西南域一帯には有名なギザの3大ピラミッドをはじめ、サッカーラ、ダフシュール、 メイドゥームなどのピラミッド地帯が広がっています。中でもギザはカイロから一番近く、 有名なクフ王、カフラー王、メンカウラー王の3大ピラミッドがあり、ピラミッドといえば このギザのピラミッドが思い浮かぶかと思います。
 ただ、ギザがあまりにも有名でスケールも大きいことから、他の地域のピラミッドは あまり知られていないですが、形も個性的で興味深いピラミッドが多くあります。私が行った ときは夕暮れ時で見学時間が終了してしまい見れませんでしたが、ギザとセットで訪れたい ところです。

クフ王のピラミッド

 クフ王のピラミッドの正面入口付近です。ピラミッドの高さは137m (元々は146m)で、その大きさは周囲の人との対比でよくわかります。
 写真中央の穴の開いたところは、本来の内部への入口ですが、現在中へ入るにはその下の 盗掘用に開けられた穴から入ります。以前は外面が化粧岩で覆われていたようですが、 ほとんどすべてが盗まれて写真のようになってしまったそうです。

カフラー王のピラミッド

 クフ王のピラミッドについで大きいカフラー王のピラミッドです。 ただ現在はカフラー王のほうが高さはあるようです。
 このピラミッドの特徴は上部に化粧岩が残っており、写真でもはっきりとわかるかと思います。 かつてはその化粧岩が全体を覆っていて、より美しい外観であったことでしょう。

スフィンクスとカフラー王のピラミッド

 スフィンクスは頭部がカフラー王、胴体はライオンという巨大な像で、 高さは20m、長さは57mもあります。このスフィンクスもその昔は砂の下に埋もれていた時期が あったそうです。
 スフィンクスの左側には河岸神殿があり、そこからカフラー王のピラミッド下にある葬祭殿 に向かって参道が延びています。この構造をピラミッド・コンプレックスと呼び、 全体がまとまって残されている貴重な遺跡だそうです。

メンカウラー王のピラミッド

 3大ピラミッドの中では一番小さく、他の2つのピラミッドの半分ほどの 高さですが、下部には表面を覆っていた花崗岩が残っていて、さらに中央下の内部への 入口部分の周囲はきれいに磨かれています。

メンカウラー王ピラミッド内部

 上記写真の中央下部入口から入り、屈んでも頭をぶつけそうなほど狭い通路を ひたすら下り、さらに写真の階段を下りていくと玄室があります。現在では写真のように 手すりや階段も整備され、狭いとはいえ容易に入ることができますが、最初に内部を探索 していたときはさぞたいへんなことだったでしょう。

ジェセル王の階段ピラミッド

 ギザ以外のピラミッドは見学時間が終わっていて入場出来なかったのですが、 このジェセル王のピラミッドは外から少し眺めることが出来ました。
 ジェセル王のピラミッドは王の宰相イムヘテプが考案し建設したものです。ピラミッドの 周りには葬祭殿や王の若返り儀式の行われたヘブ・セド祭殿などが残っていて、ピラミッド コンプレックスをなしています。ギザのピラミッドよりもさらに古いものになります。