エジプト遺跡
アブシンベル神殿

 アブシンベル神殿はエジプト最南部、スーダンとの国境に近いナイル川沿いにあります。 この神殿はラムセス2世が建造したもので、ラムセス2世の大神殿とネフェルタリ王妃の ために建造された小神殿があります。
 かつては現在の位置よりも南東方向(現在のナセル湖中内)にあったのですが、 アスワンハイダム建設によりナセル湖に没するのを防ぐために移動したものです。 岩の内部はコンクリートドームによって神殿が支えられています。
 ここは冬でもかなり暑かったです。見学時は涼しい服装と水があると快適かも。

アブシンベル大神殿遠景

 アブシンベル神殿へは写真の左側の砂礫地を歩いて来ます。 そこそこの道のりを歩いて来て、大神殿が目の前に現れた時には、それなりの スケールでやはり感動しました。

アブシンベル大神殿

 正面に高さ20mのラムセス2世の坐像が4体並んでいます。 神殿入口の両側に2体ずつ並び、入口上部にはラー・ハラクティ神がいます。 ラムセス2世の坐像の足元には王妃や王子の像があります。

アブシンベル大神殿 -ラムセス2世坐像-

 ラムセス2世の坐像を近くで見ると、その大きさが実感できます。 足元の王妃や王子の坐像もよく見ることができます。 入口上部には神殿を守るラー・ハラクティ神も見えます。

大神殿内部

 神殿内部の壁面にはカデシュ(現在のシリア)でのヒッタイトとの 戦いを描いた壁画などが残されています。照明のライトアップが雰囲気を醸し出しています。

大神殿内部

 至聖所手前の部屋です。柱には見事な壁画が描かれているのが分かります。
 奥には神殿最奥部の至聖所が見えます。

大神殿至聖所

 至聖所には左からプタハ神、アメン・ラー神、ラムセス2世、 ラー・ハラクティ神の坐像が並んでいます。
 神殿入口からこの至聖所までは1直線になっており、毎年2回この至聖所内部に太陽光が 差し込むように設計されています。

アブシンベル小神殿

 アブシンベル小神殿はラムセス2世がネフェルタリ王妃とハトホル神 に捧げたものです。
 正面にはラムセス2世の立像4体とネフェルタリ王妃の立像2体が入口の両側に並んでいます。
 この小神殿も水没の危機に瀕したため、現在の位置に移動させられました。

小神殿内部

 小神殿内部の列柱室です。
 柱や壁面にはネフェルタリ王妃やハトホル神のレリーフが美しく残されています。

至聖所前室

 ここにも鮮明な彫画が残されています。 ライトアップされた壁面が神秘的な雰囲気を醸し出していました。