アゾレス諸島雑感

(注)記載内容は私が旅した時点の情報です。 現在では記載内容と異なることがあります。

アゾレス諸島は北大西洋の真ん中、中央大西洋海嶺上に浮かぶ火山群島で、ポルトガルの領土になります。 全部で9つの島からなり、ポルトガル本土からは約1400km-1800km離れていて本土と1時間の時差があります。
かつて大航海時代には交通の要所として栄え、今も当時の面影を偲ぶ遺産が残されています。 また世界大戦時にアメリカ軍の基地も置かれていました。ちなみにアメリカ軍基地は現在もあります。

諸島内は地理的に大きく3つの区域に分けられ、南東のサンミゲル島、サンタマリア島、 中央のテルセイラ島、サンジョルジェ島、ピコ島、ファイアル島、グラシオーサ島、 そして北西のフローレス島、コルボ島となっています。
人口の大半は諸島内最大の島、サンミゲル島に住んでいます。 中心都市はサンミゲル島にあるポンタ・デルガーダで、ここにはアメリカやカナダからの国際線の フライトもあります。
気候は年間を通して比較的温暖ですが風はけっこう強く吹きます。 火山島であるため、温泉やカルデラ、溶岩などが各地で見られ、ポルトガル最高峰の火山もピコ島にあります。 産業は農業、牧畜が盛んで、ポルトガル本土などへ輸出しているほか、ワインも全島で作られています。 またサンミゲル島にはお茶の農園があり、緑茶も作られています。

アゾレス諸島旅情報
アゾレス諸島へ行くには一般的には、ポルトガルの首都リスボンから飛行機で行きます。 リスボンからはTAP-Air PortugalおよびSata Air Azoresが、アゾレス諸島への便を就航しています。 リスボンからの飛行時間はおよそ2時間です。その他にもマデイラ島をはじめ、ヨーロッパや北米からのフライトもあります。
島間の交通はSata Air Azoresが全島を結んでいるほか、船の便もあります。 島内の交通はコルボ島を除きバスの便があるようですが放浪の旅人以外は使い難いので、タクシーやレンタカーが便利かと思います。 サンミゲル島などは夏期には島内を巡るエクスカーションもあるようですが、各島を効率よく回るにはタクシーをチャーターするのもお勧めです。 島内のツーリストインフォメーションやホテル、旅行会社などでお願いすると、英語の話せるドライバーを手配してくれるので、聞いてみるといいでしょう。
また普通にタクシーを利用するときは、アゾレス諸島のタクシーはリスボンなどとは違いメーターがないので、乗る前に一応料金を聞いてから乗るとよいです。 ちなみに行き先により料金は決まっているようで、例えばテルセイラ島の空港からアングラ・ド・エロイズモの町までは2400エスクード(1999年当時)でした。 料金はツーリストインフォメーションでも教えてくれます。私も何度か利用しましたが、ぼられたりすることはなくまず安心して利用できると思います。
宿泊については各島の主だった町には宿泊施設があります。特にサンミゲル島やテルセイラ島、ファイアル島には設備の整ったホテルがいくつかあります。 ポンタ・デルガーダには4つ星クラスの比較的大きなホテルもあります。
サンミゲル島、テルセイラ島滞在情報
  • 両島とも空港内にツーリストインフォメーションがあります。 テルセイラ島ではこのツーリストインフォメーションでタクシーの手配からおすすめのレストランまで いろいろとお世話になりましたが、サンミゲル島の空港内ツーリストインフォメーションは閉まっていました。 ちなみにポンタ・デルガーダ市内にもあるようです。
  • ポンタ・デルガーダ市内は海岸線に沿って比較的大きな道路が走っていますが、その他の道は狭く路上駐車の嵐です。 また歩道?も恐ろしく狭く、人1人がやっと歩けるくらいで、車がくるとドアミラーが 腕にぶつかりそうになくらいです。市内散策をするときはお気をつけください。
  • ポンタ・デルガーダ市内にはアゾレス諸島唯一の大学があるためか、比較的若年層の人が多いです。 特に街中のカフェには大勢集まって賑やかでした。
  • サンミゲル島西方フルナス村には温泉が沸き、池のように広い温泉プールもあります。ちなみにお湯は赤茶色(含鉄分?)でした。 このプールはホテルの敷地内にあるのでここで宿泊するというのも面白いかもしれません。
  • サンミゲル島北岸にはゴレアナという茶農園があり、紅茶のほかに緑茶も栽培されています。 工場内で試飲ができるので訪れてみるとよいかも。もちろんその場で買うこともできます。
  • テルセイラ島北岸にはぶどう畑とワインの醸造所があり、醸造所の中で試飲ができます。ここの白ワインは甘くてとろみがあって実にうまい! ドイツの高級ワインとちょっと似ています。持って帰るの大変ですがおみやげにいいかも。
  • テルセイラ島空港2階の店には実にいろいろなお土産品が売っています。 アゾレス諸島の記念小物からハンドクラフト製品、本、衣類などさまざまなアゾレス製品があります。