試験当日の朝はさすがにちょっとした緊張感がありました。私は東京地区の受験で会場は早稲田大学の 理工学部でした。家を出るときは受験票や筆記用具など必需品のチェックは入念に行い、かなりの余裕を 持って家を出ました。
試験は10時30分からですが、9時30分には会場へ着きました。
まずは案内板で自分の教室の確認です。教室は試験の免除区分によって別れています。私は国内主任者有資格者
の教室で、試験科目は午前と午後の2科目です。
門の前には弁当売りの人がいてサンドイッチなどを売っています。
まあ昼はどこかに食べに行けばいいや、と思いながら教室へ向かいました。
教室は思ったより大きく、けっこう大勢いるんだな、と思いながら自分の席を探して
座ります。まだかなり時間があるので最後のあがきをしようと参考書を取り出しチェックです。
周りの雰囲気や会話から専門学校生や旅行業界を目指す学生さんが多いみたいでした。
近くの学生さんが仲間内でチェックしあっている会話が聞こえてきて、つい会話が耳に入り、
「おお、そう言えば」などと思い、内容についてチェックし直したりしているうちに時間がきました。
まず試験官の人が注意事項などを説明して、問題が配られます。
最初の時間は約款の試験で、試験時間は40分です。さあ、いよいよだ。緊張の高まる一時です。
そして試験開始の合図とともに問題用紙をめくります。そして最初の1,2問を見た感想は、
「おっ!思ったより解けそうだ」でした。ただ択一式の問題で、4つの選択肢があり、2つはすぐに除外
できるけど、残りの2つがどっちだったかなんてことよくありますよね。それで何問か迷いましたが、
全体的にはまずまずの手応えでした。
第1問は標準旅行業約款に関する問題で、約款の適用範囲や主催旅行契約、
手配旅行契約、その他の契約についてまんべんなく全21問が出題されていました。
第2問は国際航空運送約款について3問、モデル宿泊約款について1問が出題されていました。
こうして、午前の試験は終わり、残すは午後の海外旅行実務です。 午後は13時からなのでけっこう時間があるなと思い、頭のリフレッシュも兼ねて歩いて高田馬場駅 の方に昼食に行きました。コーヒーを飲んで一休みし、態勢を整えて午後の部に出陣です。
午後は海外旅行実務の試験で、試験時間は120分です。私にとっては
この試験が山場です。というのも英語の出題や、運賃、料金の少し複雑な計算があるからです。
で、手応えとしては微妙でした。英語の問題は思ったよりできたけど、航空券サンプルをもとにした
出題などは難しかった。
第1問は旅券についての問題で、10問の出題でした。
第2問は世界の観光に関する問題でした。旅好きの人にとってはこの関連が一番楽しく、かつ力を発揮できる
ところじゃないかと思います。でもさすがにかなり詳細な部分について問う問題が多く、難しかったです。
ここは20問の出題でした。
第3問は英語の問題です。英文を読んで、穴埋めと部分的に和訳する問題が8問、英語で書かれた日程表の
内容を問う問題が2問でした。
第4問は旅行日程表の例が記載されていて、それをもとに出入国手続きに関する出題と、ABCやトーマスクック
の抜粋資料をもとに、それらを正しく読めるかを問う問題で、10問の出題でした。
第5問は航空券サンプルが記載されていて、その他各種資料をもとに航空券の記載事項が正しく読めるか、
正しい運賃計算ができるかなどを問う問題で、10問の出題でした。
以上で試験は終わりです。やはり実務の最後の方は難しかったなと思いながら 門を出ると、旅行関連の専門学校の案内を配る人が何人もいて、これで何人か入学する人もいるんだろうな、 と思いながら高田馬場駅へと向かいました。
そして12月の寒い夜、会社から帰宅すると郵便受けに1通のはがきがあるのを
見つけました。見れば日本旅行業協会からのはがきです。これはもしや!そうです。合否の通知書です。
結果は1枚はがした内側に書いてあります。そう思った瞬間にドキドキしてきました。見るのが怖いような、
でも早く見たいような気持ちで静かにはがし中を見ました。結果の欄に合格の2文字が見えます。
おぉ!やった!どっと安堵感が込み上げました。
そしてさらに後日、待ちに待った合格証が送られてきました。これまでの努力の結晶。もちろん今も
大切に保管してあります。