alaska アラスカ発:荷物消失事件!

 それは冬のアラスカ、北米最北端の町バローで起きました。
 冬のバローは、1日中ほとんど日が昇らず、昼間の数時間わずかに地平線が白む程度で、それ以外の時間はずっと夜(暗いという意味で)です。そんな感じなので、1日の時間間隔が麻痺して、遊びに夢中でふと時計を見たら夜中だったなんてこともありました。(^^)
 私たちは前日からバローで宿泊し、その日は午後遅くの飛行機でアンカレジへ帰る予定になっていました。そこで飛行機の時間まで間があるからということで、ホテルのフロントへ荷物を預けて親切なイヌイットの人の案内で町巡りに出かけることになりました。町といっても小さな町ですので、半日もあればほとんどすべてを見ることが出来てしまいます。私たちはまだ暗い中、ポイントバローや市役所ホール、白熊の毛皮を売っている店などを回り、昼食をテリヤキハウスという日本食の店でとり(味はよいとは言えないけど、こんな最果ての小さな町に日本食の店があるとは驚き!)、ホテルへ戻りました。ホテルでは前夜からフロントで対応をしているおじさんが、笑顔で迎えてくれます。
 おじさん「お帰り、町めぐりはどうだった?」
 私たち「うん、楽しかったよ」
 おじさん「そりゃよかった。まだ飛行機まで時間があるから、よかったら部屋で休むかい」
 私たち「いいの?ありがとう」
というわけで、お言葉に甘えて部屋へ行こうとして、ふと朝方荷物を預けた場所を見ると、そこには私たちの仲間の荷物がまだ置いてあります。が、よく見ると奇妙なことに私の荷物だけ見あたらないではありませんか!もちろんその周囲も目を走らせて探してみましたが、やはりどこにもありません。え?あれ?荷物はどこだ?なんか嫌な予感がする!すかさずフロントのおじさんに、
 私「おじさん、朝預けた私の荷物が見当たらないんだけど。。。」
 おじさん「だいじょうぶ、ちゃんとここに。。。えーと、確かグレーのスーツケースだったよね。ちょっとまってよ。えーと」
おじさん、しっかりしてよ!頼むよ!不安が込み上げてきます。しばらくしておじさんが、
 おじさん「あっ、今朝ここに置いた荷物だよね。もしかして。。。ちょっとそこで待っててくれる」
といって電話を取りました。私たちはみんな、不安に駆られながら(私本人だけだろうけど(^^;)しばらく待っていると、電話を終えたおじさんが私を呼んで、
 おじさん「どうも君の荷物を午前に発った日本人の荷物と間違えて空港に運んでしまったようだ。で、その荷物は飛行機に積まれて飛び立ってしまったらしい」
 私「ええっ!そんな、それじゃどうすればいいの」
 おじさん「ただその飛行機の行き先はアンカレジなんだ。で君らもこれからアンカレジへ向かうんだろ。だから向こうへ着いたら事務所で荷物を受け取ってもらえないだろうか。もちろん君の荷物は向こうの係員が預かっておくように手配しておくから」
おじさーん!勘弁してよ!でもまあ、とりあえず荷物の行方がわかったのと、おじさんの対応がよかったので少しは安心です。それにしても持ち主のいない荷物がどうして飛行機に積まれるんだよ!って感じですね。
 おじさんはその後いろいろと電話をかけて手配してくれたようで、結局アンカレジの空港係員が荷物を預かったあと、ホテルへ電話をかけてくれることになりました。飛行機はもうすぐアンカレジに着く予定とのことで、私たちはしかたなく部屋で電話を待つことになりました。もうほぼ安心とはわかっていても、それからの時間がたつのが長いこと!結局待ちに待った電話が来て、アンカレジの係員がつたない日本語で無事荷物を預かりましたと言ってくれて一件落着でしたが、所持品紛失系のトラブルはこれが初めてだったので無茶苦茶あせりました。そのかわり帰りはアンカレジまで、私だけ手ぶらで行けて楽でしたが。